アオイ模型店

アキバの外れで模型を売ってる人が、プラモについて好きなことを書いてます

ニチモ 1/72 96式艦上戦闘機4号


 今は亡きニチモから1962年に発売された、日本最古のキットの一つ。
 国産初のプラモデルが発売されたのが1958年ですから、4年遅れての発売という事になります。
 リアリティよりも、モーターで走らせたり、ゴム動力で飛ばしたりといったオモチャらしさが優先された時代に、しかも1/72という国際スケールでコレを出したという事実に驚かされます。

 翼の形状やコクピットの表現にはかなり難がありますし、バリや湯流れ不良、お約束の風防の歪みなど、古いキット特有の問題が満載ですが、組み上げると96式にちゃんと見えるのはさすがですね。
 ニチモは倒産ではなくプラモからの撤退なので、このキットの金型も死蔵している筈なんですよね。どっか行っちゃうよりはマシなんでしょうが、再販される可能性がある分、流出してくれた方が良かったかも。

 4号は96艦戦の最後の量産型。
 エンジンを寿4型に変更。これにより出力で1号の約1.2倍、速力にして30キロ上昇しています。
 ボディは2号2型後期のものをそのまま利用しており、風防の形状が僅かに異なる以外、外見上の違いはありませんが、1/72スケールではプラパーツの僅かな歪み程度の違いでしか無く、見分けることはほぼ不可能です。
 艦これの96式が2号2型ベースだったので、96式改が実装された時には、てっきりこの機体の事だろうと思ったら、なぜか風防は2号2型そのまま。
 あえて言うなら、塗装が1942年10月から使われるようになった濃緑色に変更された事くらいかな?