ガールズ&パンツァー最終章 第4話に登場する戦車とその模型
ガルパン最終章第4話、最初から最後まで戦闘シーンが続く文字通りのジェットコースータムービで、さすがの面白さでしたね。
さて、公開から1週間が過ぎ、新型戦車が一通り登場する冒頭9分も公開されたので、ぼちぼちいつもの登場戦車に該当する模型の解説記事を書きました
Ⅲ号突撃砲
継続のスナイパーことヨウコの搭乗車両。ドイツのⅢ号突撃砲G型をベースにしており、カバさんチームのF型とは細部が大きく異なります(おそらくCGはほぼ新造)
元々はドイツから輸入された車両で、戦闘室前面には増加装甲かわりのコンクリート、側面には滑り止め代わりの木材が積まれ、車体側面には増加装甲、車体後部には大型の雑具入れが増設されており、機銃や各種装備もフィンランド軍仕様に改められています。
キットはタミヤから、継続高校のモデルであるフィンランド軍仕様のⅢ突が発売されており、そのまま行けるかと思ったのですが、タミヤのキットは前期型なのに対し、劇中の車両は同じG型でも後期型の為、かなり大規模な改修が必要です*1
現状で判明している情報の範囲では
ボーダーモデルの後期型+タミヤのフィンランド軍仕様+αといったところでしょうか
KV-1E
リーゼントが印象的なユリたちの乗るソビエト重戦車。その存在は劇場版の頃から示唆されていましたが、実際に登場したのは今回が初めて。
元々プラウダ高校からカッパラッた譲ってもらったKV-1に、増加装甲を被せて偽装したもので、史実で言うところの1940年型に増加装甲を施したKV-1Eに相当します*2
史実でもフィンランド軍は複数のKV-1を鹵獲し、自軍車両として使用しています。
キットはタミヤのKV-1BまたはトランペッターのKV-1Eがそのまま使えます。ただし、ライト、フェンダー前部、ドライバーズハッチの形状がフィンランド軍仕様に準拠する形で変更されている為、多少の改造が必要です。
なお、継続が使用していたT-34/76はプラウダ高校の車両と同じ仕様になっています*3
ベルゲパンツァー タイガーⅠ
撃破されたあんこうチームのⅣ号を回収しにやって来た連盟の戦車回収車。
破損したタイガーⅠの砲身部分にウインチをとりつけたもので、正規の車両ではなく、現地部隊によって自作されたものだと言われていますが、詳細はよく判っていません。
黒森峰のタイガーⅠのCGを流用したのか、実際の車両と細部が異なりますが、手の込んだ改造が必要なほどではありません。ただ、劇中では車体後部の形状が判然としない為、ムックなどでの確認が必要と思われます。
CMKのキットはほぼそのままで劇中の車両を再現出来ますが、車体はタミヤのOEMなのに対し、砲塔とウィンチはCMK製の簡易金型とエッチングパーツで構成されているため、制作難易度はかなり高め。
ライフィールドモデルはここ最近再生産がされていない為、入手が困難です。
M29ウィーゼル
あんこうチームが試合場から移動する際に使用された米軍の雪上車。
元々は北欧での戦闘を考慮して開発された車両でしたが、小型で使いやすいトラクターとして米軍だけでなく、西側の軍隊をはじめて、戦後は日本の警察や自衛隊などでも広く使われ、一部は南極探検にも使用されました。
キットはタコム製のみ。先月出たばかりの新製品なので、市場にはそこそこ出回っています。大きな改造は必要無さそうですが、円盤やムックなどで細部は要確認。
カスピ海の怪物
プラウダの面々の背後に泊まっている、地面効果翼機。
正式名称は「ルン型」ですが、西側では「カスピ海の怪物」の俗称で知られています。
見た目は飛行機っぽいですが、空の上を飛ぶわけではなく、海面の上をわずかに浮き上がって滑走します。最高速度は約500キロ、水上兵器としては破格の速度ですが、飛行機と比べれば遅く、船と比べれば積載量で劣る中途半端な兵器だった為、1機が作られただけで終わりました。
劇中では上部の対艦ミサイルや、垂直尾翼のレドームなどの武装が解除されているように見えます。