1/700 ウォーターラインシリーズ No.805 ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツオイゲン レビュー
今日はウォーターラインシリーズから、1/700 ドイツ海軍 重巡洋艦プリンツオイゲンのレビューです。
ドイツ海軍が大戦期に唯一建造した重巡洋艦、アドミラル・ヒッパー級の3番艦。
20センチ級の主砲四基八門と魚雷発射管十二門を装備したワシントン条約に則った重巡洋艦ですが、実際の排水量は条約の制限を大きく逸脱していました*1
キットは2002年発売。建造時の1940〜41と、対空火器が増強された1942年当時の選択式。
今回は1941年の使用で組んでいます。
余談ですが、ピットロードのプリンツオイゲンなら、大戦末期の仕様で組むことが出来ます。
砲や艦橋のレイアウトはビスマルクに意図的に似せており、実際デンマーク沖海戦においてイギリス海軍は本艦を途中までビスマルクと誤認していました。
日本海軍で最も大きい重巡洋艦である高雄型より二回り程大きいですが、第一次世界大戦の敗戦後、長らく大型艦の建造が禁じられていたドイツでは、軍艦の建造技術で他国に出遅れており、サイズに見合った性能を持っているとはいえませんでした。
特に機関はトラブル続きで、プリンツオイゲンは一番艦のアドミラル・ヒッパーに比べて性能を低下させたかわりに安定性を向上させた機関に載せ替えましたが、それでもなかなか安定せず、デンマーク沖海戦では機関トラブルによりビスマルク一人を残して撤退を余儀なくされています。
砲塔はポリキャップで回転。
比較的最近のキットにしては珍しく、砲身は固定式ではなく、上下可動します。
魚雷発射管の上に面白いレイアウトで配置されたボート。
1941年の場合バルチックスキームで塗らなきゃいけないんだけど、こんな複雑なところに、あんな面倒くさい塗装なんか出来るかー!! と叫ぶ軟弱者なので割愛。
あと、主砲の塗り分けも実はちょっとおかしかったりします(これは塗った後で気がついた)
なーに、どんな自由な発想で作ってもいいのは、ガンプラだけじゃないんだ!(笑
戦後米国に接収されたプリンツオイゲンは、クロスロード作戦で、長門と共に原爆実験の標的艦とされ、あらゆる激戦をほぼ無傷で切り抜けた、その幸運な生涯を閉じています。
タミヤ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.805 ドイツ海軍 巡洋戦艦 プリンツオイゲン プラモデル 31805
- 出版社/メーカー: タミヤ(TAMIYA)
- 発売日: 2009/05/09
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*1:ただし、ドイツは条約に加盟しておらず、あくまで国際的な基準に則る姿勢を示しただけに過ぎません