アオシマ 1/72 紫雲(艦これ仕様)
敵制空権下での強行偵察を目的に開発された水上偵察機。
敵戦闘機を上回る高速性能を発揮するため、パワーの大きい火星24型エンジンを搭載。その他にも二重反転プロペラの採用、両翼の補助フロートの収納機構、胴体下の主フロートの切り離し装置など、独特の機構を採用しています(後にこれらは強風の設計にも反映されました)
開戦直前の1941年12月に試作機が飛行したものの、複雑な機構が災いして、故障や事故が続出。翌42年10月に実戦配備が始まりますが、ウリである高速性能は時速468キロと敵戦闘機を振り切るには遠く及ばず、故障などの問題も解決していなかった為、ゲーム中での高性能とは裏腹に、実際の戦場での評価は散々だったと言われています。
増加試作機15機が製造され、そのうち6機は軽巡洋艦大淀に配備されましたが、どれもさほど活躍すること無く終戦を迎えました。
作例はアオシマの1/72 紫雲。
50年以上前に発売キットですが、現在のところ唯一の国産キットになります(国外だとチェコのRSモデルから1/72が発売されています)
20年くらい前に一度再販されており、中古市場では比較的入手が容易な部類に入ります。このキットも再販時のものです。
細部のディテールは実機には程遠く、特に両翼の補助フロートは全くの別物で、本来あるべき補助フロートの収納機構がモールド一つとして再現されていません。
バリや歪みも多く、説明書はペラ紙一枚、総パーツ数は25とめっちゃ少ないにも関わらず、制作にはエライ手間がかかりました。
なおデカールは完全に劣化していたので、余っていた零戦のものを流用しています。